シンスプリントについて
シンスプリントとは
シンスプリントは『脛骨過労性骨膜炎』とも呼ばれ,脛骨内側部における骨膜の炎症により痛みが生じる成長期において代表的なスポーツ障害として知られています.尚,重症化された場合には,シンスプリントから疲労骨折へと移行するという説もあり,痛みが長期に渡り遺残するケースも少なくありません.従って,シンスプリントは発症を予防する事がその後の競技生活において非常に重要であると考えられています.
シンスプリントの主な原因
主な原因としては,第一に成長期における“筋肉の硬さ”が挙げられます.激しい運動後に適切なクールダウン等のケアを怠った場合,骨の成長が引き起こす筋肉の硬さをさらに助長させ,硬い筋肉が付着する骨膜に対して過剰な牽引ストレスが生じ,シンスプリントを発症する危険性が高くなります.尚,発症部位は“脛骨内側の下方1/3”とされていますが,問題視する部分は足関節周囲の筋肉の硬さのみならず,股関節や膝関節周囲の筋肉の硬さも原因として考えられるケースも多々あり,コンディショニングにおいて重要なポイントは足関節に限局したケアを行わない事です.
尚,上述した“筋肉の硬さ”は一要因にしか過ぎず,足部のアライメント(偏平足など),足趾及び足関節周囲の筋力,ランニングやジャンプ等の動作上の問題,各競技の特性,地面や靴などの環境的な因子,練習量の急激な増大など様々な要因が重なって発症していると捉え,総合的なコンディショニングが必要であると同時に,環境の変化なども考慮する事が重要です.
セルフチェックポイント
①足首の硬さ
②扁平足の有無
③土踏まずを保持する筋力の強弱
④動作中に膝が内側へ入る
セルフコンディショニング
①腓腹筋ストレッチ
②ヒラメ筋ストレッチ
(筋の柔軟性維持)
セルフマッサージ
(筋の柔軟性維持)
タオルギャザー
後脛骨筋の強化
(土踏まず形成筋の強化)
腓腹筋の強化
ヒラメ筋の強化
(ふくらはぎの筋力強化)